美容室でご利用いただくPOSレジシステム。
20年ほど前の美容業界では、一般的に顧客管理システムと言われることが多かったのではと思います。
確かに、当時の主な機能は「顧客管理」でした。
しかし、美容室・お客様の周りにあるツールはどんどん進化し、
と、求められる機能も非常に多くなってきました。
今や、POSレジシステムは、美容室を取り巻くインフラとも言えます。
顧客管理から美容室のPOSレジへ。
さらにはインフラへ!
そんな進化を、弊社製品の変化と一緒に振り返ってみました。
美容室のレジ選びにお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
POSレジとは、身近な所ですとコンビニやスーパーで見るようにバーコードを読み取り、お客様と金銭のやりとりを行えるレジで、
ポイントは、販売情報や販売履歴などのデータも記録できる点です。
単なる金銭のやりとりをするだけでなく、データを集積できるのがPOSレジの特徴であり、蓄積したデータを活用できるのが強み・メリットです。
などを、蓄積したデータを分析することで明らかにできます。
店舗経営を効率的に行えることからPOSレジが注目され、進化していったのです。
美容室の場合は、リピートビジネスのため、顧客情報と施術内容を登録して行き、
次回の施術対応に使用したり、来店予測を行い販促活動に利用して行きます。
POSレジでは、売上データをシステムに集積することが可能です。
また、POSレジには以下の機能があります。
予約管理や顧客管理だけでなく、会員向けアプリなどの別システムとの連携も可能なPOSレジは、美容室や美容サロンの経営と相性がとてもよいことがわかります。
美容室経営に便利なPOSレジも、最初から上記のような機能がたくさん盛り込まれていたわけではありません。
レジの機能が変化・進化するなかで、今の便利なPOSレジの形になっている歴史があります。
昔は四角い大きな機械であったレジが、今やどんどん小型化。
タブレット型のスマートな見た目に変化していることをイメージしていただければ、POSレジができ、市民権を得るまでに、どれほど大きな変化・進化があったのかが想像できます。
では、POSレジの歴史をみていきましょう。
このカルテ管理を便利にするということが、最初の効率アップだったのでしょう。
お客様の基本情報(名前・住所・電話番号・生年月日等)と、来店情報(初回来店日・最終来店日・次回来店日等)と、カット・カラー等の施術の入力を行い、お客様の属性を確実に把握して、素早く呼び出せるようにする。
そして、最初はただの顧客入力だったものが、レジを通すことで“施術”と“来店”という情報が記録されるようになる。
さらに、次の来店予定日を入力したり、来店予測日が算出されたりと拡張されていく。
その過程で、レシート発行・レジオープン・ポイントカード連携など、レジだからこその拡張も増えてくる。
今では、ポイントカードはアプリへ、レジもタブレットへと、毎日の業務自体もどんどん変わってきています。
最初は、本当にただ紙を電子化するということが重要な役割だったのではと思われます。
ちなみに、弊社の20年前の画面はこんな感じでした。
既にWindowsが主流でしたが、その前にはDOS版という時代もあったそうです。
さすがにその時代の画面コピーを探すことができませんでしたが、他社のサロンPOSレジシステム等も含めると、30年以上前から顧客管理をベースに、美容室・サロンのPOSの歴史は始まっていたと思います。
顧客カルテ管理から、お客様の来店傾向や属性を分析・把握して次の来店につなげる。
そんな“来店促進”について話すと、20年前では
「何言ってんの?技術があれば、お客様は自分で来るんだから!DMとかで媚びるような仕事はやってないよ!」
という声もあった業界でした。
しかし、サービス業として、ビジネスとして、少しでも美容室経営の進化・発展に取り組む美容師さんは、この来店促進にいち早く取り組んでいました。
お客様への関わり方が「ハガキからメール」へと変わる。
そんな時代だったはずです。
当時、サロンオーナー様から「メール一斉送信がエラーになる!」というお問い合わせを何度も受けた記憶があります。
おおよそプロバイダの制限などが問題でしたが、今ではすぐに予測できそうなことでも、色々と苦労していたことを思い出しました。
弊社の提案書にはこんなイメージが残っていました。
ちなみに、来店促進という点では、20年ほど前に以下の図の「来店サイクル分析」が実現できているPOSレジメーカーはほぼありません。
今も業界シェア率の高いタカラベルモントさんのサロンポスシリーズは、20年以上前は「ベスコプラネット」という製品でした。
当時、この来店サイクル分析を初めて見た私は
「なんだこりゃ?ややこしいな。美容室でこんな複雑な分析が必要なんだろうか?」
と感じました。
しかし実際には、お客様の来店タイミングに合わせたDMなど、非常に上手に活用されている美容室があり驚いたのを覚えています。
現在では、弊社ももちろん搭載している機能なのですが、本当に「流石!」と感じましたね。
ただの管理・集計が拡張されて、この”リピート分析“という概念が30年以上前からシステム化されていたという点は、サービス業の中では美容業界は早かったのかもしれません。
当時、コンビニ業界ではPOS(Point of Sale:販売時点情報管理)という考え方で、データを販売促進に最大限に活かしていました。
それに対し美容業界では、優良な顧客データが集まるビジネスなのに、顧客データを最大限に活かしているとはまだまだ言えない状況だったと思います。
ちなみに、20年前も今も“リピート分析”についての基本的な概念や機能は変わっていません。
「お客様が、何人ご来店されたのか?その中でまた来てくださったのは何人か?」
これを数値化し、さらに新規なのか?既存客なのか?で分けて、店舗・スタッフごとに分析していく。
「新規客はリピート率を高める。既存客は失客率を抑える。」
リピート分析では、基礎となる考え方です。
しかし、考え方の基礎が理解できていないまま、客数を補うための”集客“ばかりに力を入れてしまう。
それは、今もよくある傾向なのではないでしょうか?
当時なら、チラシ・地域分析・看板・広告・雑誌掲載が主な取り組みだったと思います。
ただ、その中でリピート・失客を正確に把握しないで「何となく減っているから、新規を増やして補わないといけないなあ。」は、非常に危険な考え方です。
そんな美容業界の傾向を踏まえて、今も昔も変わらない部分として、この”リピート分析”は、美容室の顧客データを最大限に活かすことのできる、本当に重要な機能であると私は思っています。
これは当時、非常に画期的でした!
「電話が鳴ったら、自動的にお客様のカルテ情報が、パソコンの画面に表示される!」
電話に出る前にお客様のことがわかる!
カルテをわざわざ検索する手間が省ける!
CTIの導入で、電話対応が本当に大きく変わりました!
CTIは、ピザのデリバリーで認知度が高まった印象がありますが、電話受付があるビジネスでは、シンプルに顧客データを活かせる非常に便利な機能です。
ちなみに、美容業界でこのシステムの先駆けと言えばTBCスキャットさんのPOSレジでしょう。
もう、知らない人の方が多いかもしれませんが、過去スキャットさんがリリースされていた「NAVI YOU」というサービス名をご存知でしょうか?
どう読むのか?は私も正確には知りませんが、顧客管理システムが電話機と一体になった製品でした。
20年ほど前にはたまに美容室で見かけていましたが、きっと約30年前に既にその電話一体型のサービスで、美容業界でCTIを実現させていたのでしょう。
今や、ほとんどのサロンPOSシステムで実現できますが、先駆けというのはいつの時代も素晴らしいことですね。
これも業界としては非常に大きな変化でした!
弊社でも、初の試みとしてネット予約システムのオプションをリリース!
その名は「GOYOYAKU MAGIC」(今思うと、もうちょっとネーミングにこだわった方が良かったかも…)
世の中で言うネット予約は、一旦は予約の希望を受付け、それに対して店舗が確認・返信してやっと予約が成立する。
そんな仕組みが当たり前だった時に、美容室の予約なら「予約管理画面とリアルに連携しなきゃダメでしょ!」とこだわり、開発にはかなり大変な労力をかけてしまったのではないかと思います。
しかし、この「サロンの予約表とリアルに連動」するネット予約があったからこそ、ネット予約は美容業界に非常に多く導入されたのではないかと思います。
当時の提案書で使っているイメージもまだガラケーでしたね。
しかし、このガラケーによって「いつでもどこでもネットを使える」という時代が到来しました。
様々な予約がパソコンではなく携帯電話からできるようになってきましたが、まだまだ集客サイトからすぐに「ネット予約」できる時代ではありません。
検索して問い合わせ予約希望を送るのが主流でした。
予約表にリアルに対応できるPOSレジ&ネット予約という図式は、美容業界専門POSレジが重要な役割を果たしていたと言えます。
そうした美容業界のネット予約を、いち早くビジネス化されてリリースしていた美容業界の予約システムメーカーは、きっとカミングスーンさんでしょう。
ネット予約によって、来店機会損失を防いだり、会員登録時のメール情報を活かして来店促進に有効活用したりと、このネット予約の分野では先進的でした。
ちなみに、Web予約やインターネット予約ではなく、今は「ネット予約」と呼ぶことが多くなりました。
やはりホットペッパーさんのCMでの、マ〇コ・デラックスさんの「そこはネット予約じゃないかしら?」というフレーズの影響が大きかったのかもしれません。
電話予約・次回予約・ネット予約と、当時はこれで美容室の予約は出揃った!
と感じていましたが、その後は集客サイトネット予約など、さらに進化・変化していくことになります。
しかし今考えると、よくあんな小さいガラケーの画面で色々と調べていましたよね。
当時、知らない間にパケット代がかなりかかっていて、月末の支払いが苦しくなっていたことを思い出しました。
これは、スマホの普及に伴う最も大きな進化でしょう!
メールやネット予約においても、スマホは重要なツールになりましたが、このアプリという仕組みは、ガラケー時代からの切り替えを一気に加速させました。
メールから「プッシュ通知」に、ブックマークから「インストールしてアイコン」に。
弊社ではポケサロというアプリをリリースしました。
ネット予約がより便利になり、お客様のメッセージ開封率も上がり、コミュニケーションツールとして非常に良い働きをしてくれています。
しかし、ここからアプリに関してはどんどん進化していきます!
弊社のようなサロンPOSレジ開発メーカーには想像もつかなかった、新しいアイデアが搭載されたアプリによるサービスが続々と出現していきます。
こうなってくると、それぞれの企業がより専門性の高い分野を強化するべきではと感じます。
そのため、それぞれのアプリの独自の進化は各社にお任せして、弊社はサロンデータ管理の根幹を支える立場として、様々な新しいサービスとの連携力を高めていく方が、美容業界にとってよりよいサービスの選択・協業ができるとも考えています。
このことから、今も他社との協業に関しては非常に柔軟に取り組んでいます。
サロンのアプリと言えば、集客アプリの「ミニモ」とか、電子カルテアプリの「美歴」が、美容業界で認知度が高まっていると感じます。
そして、集客と言えば「ホットペッパー」というのが当たり前になっていますが、ホットペッパーもお客様が使うのはアプリですね。
アプリ予約と言う面では、サロンPOSレジと言うかネット予約がメインのサービスとなりますが、リザービアさんが美容業界での取り組みとしては早かった印象があります。
SNSアカウントによる会員登録やアプリへのメッセージなどは、きっとサロンを利用するお客様にも好評だったのではないでしょうか。
これも、大きな変化ですね。
「スマホで」と言うよりは「iPadで!」という印象が強いでしょうか。
iPadを代表とする、お手軽に使える「タブレット」が登場したことで、このカルテの電子化は一気に進んだと感じます。
昔は「デジカメで撮影してカルテに登録しましょう!」でしたが、タブレットならそのままカルテ画面を表示してパシャリ!ですから、本当にカンタンです!
そして、POSレジと連携することでカルテ管理が便利になるのはもちろん。
予約表も手元で使えたり、新規のお客様にはタブレットを渡して個人情報を入力してもらったり、セット台でそのままお会計出来たりと、様々な管理機能と連携できます!
個人的には、こういう機能が各社のサロンPOSレジで充実し始めたことで「電子カルテアプリ」という単独機能でビジネスを展開するのは、これから大変になってくるのではないかと感じています。
もちろん、まだまだ私たちが想像しないようなアイデアが、より安価により便利にリリースされたなら「電子カルテアプリ」という市場は、まだまだ魅力的になる可能性もあります。
POSレジと言うデータ管理のベースとなる部分があるのは、拡張機能としてサービスを展開していくには非常に有利な点なのかもしれません。
ちなみに、電子カルテという言葉が無かった時代に「フォトカルテ」という表現で、美容業界のカルテ管理における写真取り込みを、より便利にしたのはハイパーソフトさんでした。
20年ほど前ですかね?「フォトスタ」というネーミングで、サロンのフロントに設置できるデザイン性の高いカメラとのセット販売をしていたのは非常にインパクトがありました。
こちらのサイトでも、何度か話題にしている「予約一元管理」について。
(過去記事→一元管理でコストダウン&売上アップ!)
この集客ツール激戦時代だからこそ、より重要な機能と言えます。
ただ、この機能についてはサロンPOSレジの機能と言うよりは、すでに美容業界にリリースされているサービスとの協業で利用できるようになっているケースがほとんどです。
似ているようで違う、サロンワークに関わる管理機能の“予約一元管理”と、ネット予約・集客サイト予約等の“予約一元管理”は、それぞれ専門分野に任せて発展していく。
いわゆる「餅は餅屋」の状態で、美容業界に貢献していくのがよいと考えています。
弊社は、美容業界の主な予約一元管理サービスを提供するメーカー様とは提携しており、オプションとして予約一元管理機能を利用することができます。
それぞれの予約一元管理に、それぞれの特徴がありますが、上記の提携メーカー2社をカンタンにご紹介しておきます。
ビューティメリット
美容業界の予約一元管理の先駆けと言えるでしょう!
その業界ニーズをまとめて「アプリ」にしているという点も、他には無い特徴ですね!
サロン名で検索すると見つかる“サロン独自のアプリ”は、お客様がスマホでいつも目にすることになります。
ブランディング・忘れられない等、予約一元管理以外でもサロンに役立つツールとなっています。
しっかりとお客様に認知させることができれば、強力なお客様とのつながりを作れるという側面もありますね。
カンザシ
ホテル業界の予約一元管理ノウハウを活かして、よりシンプルに美容業界に予約一元管理を持ち込んだサービスでしょう。
アプリや自社ネット予約を増やすような機能は無く、とにかく予約一元管理をわかりやすく実現できます。
複数の集客サイトに掲載することで、お客様の興味から入口をまず増やす。
そういう集客戦略をとっているサロンには、空き時間を減らして予約効率を最大化できるので、コストに見合った運用はしやすいと思われます。
今後、美容室のサロンPOSレジシステムは、どうなっていくのでしょうか?
これだけ、私たちの周りを取り巻く環境・ツールが激しく変化していく時代ですので、なかなか予想は難しいですよね。
AI・動画・SNS・アプリ・ECサイト・VR等、誰が想像できたでしょうか?
私が美容業界に関わって20年ですが、当時に比べてこんなにスマホやタブレットを触っている時間が増えるとは、まったく考えていませんでした。
POSレジメーカーとしては、ベースとなる顧客データの管理がある限り、そのデータ活用はもちろんですが、「データを失わない」「流出させない」というリスクも常に考えておくべき立場です。
どちらかというと、POSレジメーカー独自の拡張機能を次々とリリースするというのは、今のところは求められていないかもしれませんね。
そのため、世の中に次々とリリースされる、美容業界が発展し便利になるサービスの中から、的確に役立つサービスを判断していき、より柔軟に対応していけることが、今後の重要課題と言えるかもしれませんね。
美容業界の未来に貢献すべく、今後も「見極めと対応」の最適化を続けていければと思います。
弊社は、サロン業界に特化したシステムメーカーとして、時代に沿った美容室POSレジシステムを開発してきました。
インターネット環境が発達した現在は、iPad対応のクラウド型サービス「サロンアンサー」をご提供しています。
以前のように専用パソコンや導入機器が不要のため、導入コストが削減できるほか、価格以上の充実した機能がご利用いただけます。
また、スマホやアプリの普及にともない、弊社では「LINEミニアプリ」の導入も実現しました。
お客様にご案内用のORコードを読み込んでもらうだけで、LINEアプリ上で予約などが行えるサービスです。
日常的に使われているお客様が多いLINEアプリ。
メッセージを受信するのと同様に、予約日前日のリマインドメールを受信できたり、来店後のお礼のメッセージを受信できるなど、美容室とお客様の距離が近づき、相互のコミュニケーションもとりやすくなっています。
時代とともに変化し続けるお客様の行動にあわせて、美容室POSレジシステムも変えていく必要があります。
最新システムで、便利に効率よい集客を叶えるなら、ぜひ弊社にご相談ください。