今回は、POSシステム活用における生産性についてお伝えしたいと思います。
最初にお伝えしておきたいのは、今回の生産性については『POSシステムを有効活用して、客数・単価・来店サイクルをUPさせるぞ!』などという考え方とは少し視点が異なります。
業務をより効率化させることで、無駄な労働時間(=売上に直結しない雑務に割いてしまっている時間)を削減することが出来ます。
普段のご自身のサロンワークを頭に思い描いてみてください。
その中に
①電話で予約の受付対応をしている
②来店されるお客様の紙カルテを探す
③HPBからの予約を確認する
④お客様にご記入いただいた紙カルテをPOSシステムに入力する
などなど・・・
お客様と接している時間(=売上に直結する時間)以外の時間って実はかなりあるのではないでしょうか?
先程の4項目だけではございませんが、これらの作業はPOSシステム導入で削減することが出来ます。
①については、ネット予約を導入することでお客様は24時間いつでも電話を掛けることなく予約を取ったり、変更したりすることができます。
これにより、
・顧客満足の向上
・機会損失による来店サイクルの間延びの抑制
・スタッフの電話対応時間の削減
などの効果が期待できます。
②については、特にお伝えする必要もないかとは思いますが、《氏名/よみがな/電話番号》などの条件で検索すると、すぐにカルテが表示されます。
また”本日来店の予約をされているお客様”のカルテを見る場合であれば検索する必要すらありません。
予約グラフをタッチするだけですぐにそのお客様のカルテが表示されます。
③については、HPBや楽天ビューティーなどのWEB媒体からの予約をリアルタイムで即時反映することによりPOSシステム上で一元管理することが可能です。
これによって、ダブルブッキングのリスクを恐れて各媒体を何度も何度も確認する手間をなくすことが可能です。
さらには、ダブルブッキングのリスクがなくなることで、より最大値に近い予約可能枠数を各媒体に掲載することが出来ますので、予約媒体の一極化の防止や、より効率の良い集客に繋げることが可能になります。
④については、お客様にタブレットをお渡しすることで、お客様に直接《氏名/よみがな/住所/電話番号》などの個人情報を入力していただくことが可能です。
この機能があれば、お客様に記載していただいた紙カルテを、後からPOSシステムに入力する時間が削減できます。
読み間違えにより入力ミスも発生いたしません。
また、お客様がペンを取ってわざわざ書き込む必要もありませんのでより短時間に個人情報を収集でき、同時にアンケートなどの情報も選択形式で簡単に収集することが出来ます。
もしもこれらの短縮可能な雑務にご自身が1日1時間でも使っているようであれば、その雑務の
作業時間×時給×出勤日数
を一度計算してみてはいかがでしょうか?
もちろんこの計算式はスタッフ1人を想定したものです。
スタッフをたくさん抱えられているサロンは先ほどの計算式の末尾にスタッフの人数を追加して掛け算してみてください。
月額、おいくらになりましたでしょうか?
少なくともPOSシステムは生産性においてだけでも、その金額分の働きは十分にしてくれます。
しかも人件費ではないので毎月定額で使い放題です(笑)
もしも、現在導入をご検討されているPOSシステムが先述の4項目を改善することが可能で、月額費用も先程計算した月額を下回っているのであれば、それだけでそのPOSシステムを導入すべきといえます。
極端な言い方をしてしまうと、仮にPOSシステムを用いた売上のUPの施策(特定のお客様にターゲットを絞ったキャンペーンやアプローチ)を一切行わなかったとしても先ほどの事例のような業務効率化に成功し、無駄な雑務を行う時間を減らすだけでも導入する価値があるのです。
昨今、日本でも『働き方改革』など、政府主導で働き方を見直す動きが、より大きくなってきています。
スタッフ1人が1時間に稼ぐ売上(=人時生産性)を管理して評価するサロンもかなり増えてきました。
生産性を向上させ効率良く働ける仕組み作りは、今後間違いなくサロンにおいても必要な課題となることでしょう。
今まで、売上を伸ばすことのみに着目してきたサロンは、今の売上は労働時間に見合っているものなのかどうか意識するだけでも重要なことだと思います。
以上、POSシステム導入による生産性についてお伝えさせていただきました。
ご自身のサロンでもっと作業効率化出来ることがないのか?
売上と労働時間が見合っているのか?
これらのことを今一度考えてみた上でPOSシステム導入をご検討いただけると幸いです。