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美容院の固定客、多い方がよい?そこそこでよい?いや、新規が多い方がよい?
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美容院の固定客、多い方がよい?そこそこでよい?いや、新規が多い方がよい?

美容室やアイラッシュサロン、ネイルサロンの固定客。

リピーター・常連・VIP・顧客 etc…
と色々表現できます。

『固定客』と言っても、サロンや経営方針によって、色々な概念があると思います。
ここでは、おおまかに『1つのサロンに5回以上通い続けているお客様が固定客』として、今回のお話を書いていきます。

『固定客』は多い方がよい!でしょうか?

サロンに5回以上回通い続けてくださっている『固定客』が…

①多い方がよいですか?

②そこそこの人数でよいですか?

③あまり増えてほしくないですか?

ほとんどの美容室・美容師さんが「もちろん①でしょ!」とお答えになると思います。

しかし今の美容業界では、固定客のリピートやVIP化よりも『新規集客』に注力しているケースも目立ちます。そして、その経営戦略でスタッフもお客様も若い人を多く集めて、展開スピードを高めていく。

この場合でも、サロンに毎月ご来店されるお客様の割合は、徐々に『5回以上通っている固定客』が増えてきているはず。
しかし、そういう『固定客が増える。』という部分に着目するよりも『新規客が多くなる!』とか『新規のプラスメニュー提案』という視点の方が大事!と言うスタンスになることが多いと感じます。

「今どきの若い人は…」なんて表現をすると、古臭く見られてしまいそうですが、今どきの若い人には今どきの考え方や傾向があるということも、意識しておくべきですし大切なことです。

そんな視点で考えると、働く美容師さんもサロンに通うお客様も「今どきの若い人」です。
なので、今まで通りの『固定客が多い方がよいのが当たり前!』という考えだけでは、実は危険なのかも?そう感じることもあります。

ある20代前半の女性社員と美容室について話をしました。

私「いつもどんな美容室に行くの?」

スタッフ(以下S)「え?色々です。」

私「え?いつも色々?」

S「はい!行きつけは無いです!」

私「そうなんだ。毎回めんどくさくない?」

S「必要以上には仲良くならないので!」

私「そ、そうなんだ。私、10年同じ店だ。」

S「えー!好き勝手に言えなくなりますよね!」

私「そうかな?まぁそういう考え方もあるか…」

S「ほどほどの距離感の方が大事です!」

だいたいこんな流れでしたが、非常に自信を持って話していたのをよく覚えています。一定数は、そういうお客様もいるし、世代的にはそういう考え方も増えているのかも?ということでしょう。

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サロンの売上の大多数をつくってくださっているのは?

「一定数の、行きつけを持ちたがらない、いつも新規のお客様」は存在しますし、時代的にもそういう「そこそこの距離感」を求める人が増えているのかもしれません。

しかし、以下の店舗型ビジネスに共通するある図を見てみてください。

仮に1,000人のお客様で、ある店舗の年間売上が作られているとしたら・・・

年間お支払い金額の多い順に、お客様を1番から200番まで並べて、その年間お支払金額を合計すると、何と『年間売上の8割になる!』という『2:8の法則』を表現した図です。

実際に、美容院でこの分析を行うと、上記の様に『2:8』ではなく『4:8』くらいになります。それでも、上位4割の『固定客』で8割の売上が作られます。上位5割では9割くらいの売上になります。(※弊社製品➩SalonAnswerでは、デシル分析という機能でこの内容を分析することができます。)

この分析結果から考えると、やはり圧倒的に『固定客』を増やす方が、効率よい売上構造になることがわかります。では、なぜ『新規客が多い』ということの方が注目されやすく、店舗展開スピードが早いケースもあるのか?

それが『時代に求めらている。』からなのかもしれませんね。

『新規客が多い!=たくさん入客できる!』これを早く経験することで、細かいリピート率やVIP増客などを考えなくても、自然にある程度の『固定客』は増えていく。そして、自分に合うお客様が自然に増える。で、徐々に新規入客の数も減る。気がつけば、まあまあの『固定客』を抱えている美容師になれる。

そんな成長イメージなのかもしれません。
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将来の成長した美容師としてのイメージは?

若い美容師さんが働くサロンを選ぶ基準として「新規に多く入客できる!」ということ、確かに重要かもしれません。実際に、それで成長スピードが上がっているケースもあるわけですから。

しかし、そういう成長できる人って、きっと『固定客』が増えている!ということを肌で感じて、自然に『固定客』を増やそう!さらに『常連』になってほしい!さらに『VIP』になってほしい!という思考・行動になっているのではないでしょうか?実際に、成長速度の速い人は、リピート率が高い傾向にあり、そういう数字への意識も高く、そういう結果になる行動をしている人が多いです。

なので、美容師として『固定客』が多い!さらには『指名客』や『常連』が多くなる!という将来の成長イメージを描けること。そして、それを教育の1つとして意識づけられることで『新規が多い』ではなく『固定客』が多い自分に近づく。そんな成長イメージの意識づけが大事なのは、サロン経営の視点ではこれからも変わらないはずです。

しかし、働くスタッフ、さらにはこれから美容師になる方々には、そういう『固定客重視』の考え方が当たり前ではなくなってきている。これからのサロン経営・スタッフ育成において、そういう視点も重要になってきているのかもしれません。
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まとめ

美容サロンの経営をビジネスとして考えた時に、何度も来てくださる『固定客』が多い方が経営効率は上がるのは間違いありません!改めて書きますが、それは今も昔もこれからも変わらないことです。

しかし、これからは『固定客』はそこそこでいい。という一定数の考えもある。それは、美容師さんにもお客様にもある。

『そこそこの距離感』

そういう美学は確かにあります。書いていて振り返ってみると、私が20代前半の時に営業マンとして「お客様ととことん深く関わろう!」なんて、最初から思っていたかと言うとそうではなかったです。
きっと、私の『美容業界に、美容室に、美容師さんに、とことん関わっていこう!』という、いわゆる『やる気スイッチ』はきっと30歳前くらいに押されたような気がします。
ここまで「一定数の若い人」とか、まるで他人事・他の時代の事のように書いていましたが、こうやって思い出してみると自分にも当てはまることがあり、きっと『そこそこの距離感』の美学は昔から存在したのでしょう。

そんな傾向が、スマホ・Web・SNSなどの様々なツールが発展したことで、今はより顕著にあらわれている。20年前より、圧倒的に人と繋がるツールは増えたので、仮に1人の深いつながりを失っても「次があるさ!」と考える。
これが「新規を多く」「そこそこの固定客」という美容師さんの考えにもつながり、さらに「行きつけを持たない」「色々と探して行きたい」という傾向のお客様が増えてくる。ある意味では、自然な流れかもしれません。

そう考えてみると、徐々に教育によって『固定客』が多くあるべき!という『未来』を描いてもらえるような意識づけが、これからのサロン経営には非常に大事なことなのでは?

そんなことを、美容室・アイラッシュサロン・ネイルサロンの『固定客』に着目しながら書いてみました。

『新規を多く』から・・・

◆固定客でいっぱいの自分!

◆より長く深くお客様と!

◆新規は指名と紹介のみ!

そんな将来の成長イメージを描けるような意識づけ、今一度考えてみてください。

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この記事を書いた人
tanaka
東京営業所 田中

美容サロンの『“リピーターの重要性”という当たり前』を伝え続ける営業マン&マーケッター。詳しくはこちら!→【ブログ】
【著書:ゆるガチ集客】

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