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美容サロンの固定客、多い方がよい?そこそこでよい?いや、新規客が多い方がよい?
コラム

美容サロンの固定客、多い方がよい?そこそこでよい?いや、新規客が多い方がよい?

美容業界歴20年以上!
多くの美容室・アイラッシュサロン・ネイルサロン・エステサロンの経営をサポートしてきた営業マンの視点で、
今ドキの美容業界の経営戦術についてお話しします!

 
美容室やアイラッシュサロン、ネイルサロンといった美容サロンの『固定客』。

リピーター・常連・VIP・顧客 etc…
と色々表現できます。

『固定客』と言っても、サロンや経営方針によって、色々な概念があると思います。
ここでは、おおまかに『1つのサロンに5回以上通い続けているお客様が固定客』として、今回のお話を書いていきます。

美容室の固定客、多い方がよい?そこそこがよい?

美容サロンの固定客は「多い方がよい!」でしょうか?

会話をする美容師と顧客

美容室・アイラッシュサロン・ネイルサロンで働く皆さんにお聞きします。
サロンに5回以上回通い続けてくださっている『固定客』が…

①多い方がよいですか?

②そこそこの人数でよいですか?

③あまり増えてほしくないですか?

ほとんどの方が「もちろん①でしょ!」とお答えになると思います。

しかし、昨今の美容業界では、固定客のリピートやVIP化よりも『新規集客』に注力しているケースも目立ちます。
そして、スタッフもお客様も若い人を多く集めて、展開スピードを高めていくという経営戦略をとっているのです。

この場合でも、サロンに毎月ご来店されるお客様の割合は、徐々に『5回以上通っている固定客』が増えていく場合が多いでしょう。

しかし、その場合でも『固定客が増える。』という部分に着目するよりも、
・新規客が多くなる!
・新規のプラスメニュー提案

といった部分を重要視するケースが多いと感じます。

「今どきの若い人は…」なんて表現をすると、古臭く見られてしまいそうですが、
「今どきの若い人には、今どきの考え方や傾向がある」
ということも、美容サロンを経営する上では意識しておくべきでしょう。

そんな視点で考えると、働くスタッフもサロンに通うお客様も「今どきの若い人」です。

なので、今まで通りの『固定客が多い方がよいのが当たり前!』という考えだけでは、実は危険なのかも?そう感じることもあります。

「そこそこの距離感が大事」!?そんな考えの人も増えている?

これは私が、弊社のある20代前半の女性社員と美容室について話をした際のやり取りです。
——————————————

私「いつもどんな美容室に行くの?」

スタッフ(以下S)「え?色々です。」

私「え?いつも色々?」

S「はい!行きつけは無いです!」

私「そうなんだ。毎回めんどくさくない?」

S「必要以上には仲良くならないので!

私「そ、そうなんだ。私、10年同じ店だ。」

S「えー!好き勝手に言えなくなりますよね!」

私「そうかな?まぁそういう考え方もあるか…」

S「ほどほどの距離感の方が大事です!」

——————————————

…だいたいこんな流れでしたが、非常に自信を持って話していたのをよく覚えています。

  • 必要以上には仲良くならない
  • ほどほどの距離感の方が大事

一定数は、そういうお客様もいるし、世代的にはそういう考え方も増えているのかも?ということでしょう。

美容サロンの売上の大多数をつくってくださっているのは?

「一定数の、行きつけを持ちたがらない、いつも新規のお客様」は存在しますし、時代的にもそういう「そこそこの距離感」を求める人が増えているのかもしれません。

しかし、店舗型ビジネスに共通する、以下の図を見てみてください。

仮に1,000人のお客様で、ある店舗の年間売上が作られているとしたら・・・

年間お支払い金額の多い順に、お客様を1番から200番まで並べて、その年間お支払金額を合計すると、何と『年間売上の8割になる!』という『2:8の法則』を表現した図です。

美容業界でこの分析を行うと、上記の様に『2:8』ではなく『4:8』くらいになると言われています。
それでも、上位4割の『固定客』で8割の売上が作られ、上位5割では9割くらいの売上になります。
(※弊社製品➩SalonAnswerでは、デシル分析という機能でこの内容を分析することができます。)

この分析結果から考えると、やはり圧倒的に『固定客』を増やす方が、効率よい売上構造になることがわかります。

では、なぜ『新規客が多い』ということの方が注目されやすく、店舗展開スピードが早いケースもあるのか?
それが『時代に求められている。』からなのかもしれませんね。

『多くの新規入客があり、施術を任せられる』これを新人美容師が経験していくことで、細かいリピート率やVIP増客などを考えなくても、自然にある程度の『固定客』は増えていく。
そして、自分に合うお客様が自然に増える。そのうち徐々に新規入客の割合も減り、気がつけば、一定数の『固定客』を持ったスタッフになれる。

そんな成長イメージなのかもしれません。

将来の成長したサロンスタッフとしてのイメージは?

男女の美容師

新人スタッフが働くサロンを選ぶ基準として「沢山の新規入客がある!」ということ、確かに重要かもしれません。
先日にもあるように実際にそれで成長スピードが上がっているケースもあるわけですから。

しかし、そういった環境の中で成長できる新人スタッフは、
『固定客』が増えている!ということを肌で感じ、「指名率を増やし、お客様に『常連・VIP客』になってほしい!」という思考・行動になっているのではないでしょうか?
実際に、成長速度の速い人はリピート率が高い傾向にあり、そういった数字への意識も高く、結果に繋がる行動をしている人が多いです。

なので、
美容師・アイリスト・ネイリストとして『固定客』が多い!
さらには『指名客』や『常連』が多くなる!という
将来の成長イメージを描けること。

それをサロンでの新人教育の1つとして意識づけられることで、新規客ばかりではなく『固定客』が多い自分に近づく。
そんな成長イメージの意識づけが大事なのは、これからも変わらないはずです。

一方で、若年層には、そういう『固定客重視』の考え方が当たり前ではなくなってきている。
これからのサロン経営・スタッフ育成において、そういう視点も重要になってきているのかもしれません。

変化する美容業界の中で変わらないもの

美容師の手元
美容サロンの経営をビジネスとして考えた時に、何度も来てくださる『固定客』が多い方が経営効率は上がるのは間違いありません!改めて書きますが、それは今も昔もこれからも変わらないことです。

しかし、これからは『固定客』はそこそこでいい。という一定数の考えもある。それは、スタッフにもお客様にもある。

『そこそこの距離感』

そういう美学は確かにあります。
書いていて振り返ってみると、私が20代前半の時に営業マンとして「お客様ととことん深く関わろう!」なんて、最初から思っていたかと言うとそうではなかったです。

私の『美容業界に、美容室に、美容師さんに、とことん関わっていこう!』という、いわゆる『やる気スイッチ』は、きっと30歳前くらいに押されたような気がします。

ここまで「一定数の若い人」とか、まるで他人事・他の時代の事のように書いていましたが、こうやって思い出してみると自分にも当てはまることがあり、きっと『そこそこの距離感』の美学は昔から存在したのでしょう。

そんな傾向が、スマホ・Web・SNSなどの様々なツールが発展したことで、今はより顕著にあらわれている。
20年前より、圧倒的に人と繋がるツールが増えた事により、仮に1人の深いつながりを失っても「次があるさ!」と考える。

これが「新規客を多く」「そこそこの固定客」という美容師さんの考えにもつながり、さらに「行きつけを持たない」「色々と探して行きたい」という傾向のお客様が増えてくる。ある意味では、自然な流れかもしれません。

そんな時代だからこそ、
徐々に教育によって『固定客』が多くあるべき!という『未来』を描いてもらえるような意識づけが、これからのサロン経営には非常に大事なことなのではないでしょうか。

そんなことを、美容室・アイラッシュサロン・ネイルサロンの『固定客』に着目しながら書いてみました。

『新規を多く』から・・・

◆固定客でいっぱいの自分!

◆より長く深くお客様と!

◆新規客は指名と紹介のみ!

そんな将来の成長イメージを描けるような意識づけ、今一度考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
tanaka
東京営業所 田中

美容サロンの『“リピーターの重要性”という当たり前』を伝え続ける営業マン&マーケッター。詳しくはこちら!→【ブログ
著書:ゆるガチ集客

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