サロンにとって『常連のお客様の失客』は一大事!しかし、そんな大変な事に気づかず、お客様の心が離れてしまうかもしれない状況を放置し続け、ますますサロン経営がピンチに追い込まれる。それを補うために新規集客するしかない。
そんな悪循環を防ぐためにも、ぜひ改めて読んでいただきたいお話です。5分くらい、じっくりと時間をかけて読んでいただくことをオススメします。
まず以下の図をご覧ください。
著書➩『ゆるガチ集客』より引用
前回のご来店から、半年以上経過しているカルテを10枚ピックアップしてみる。そして、それぞれのお客様の年間お支払い金額を積算してみる。
10人の常連客が失客すること。ここでは、本来その10人の常連客の年間お支払いいただける予定だった“55万円が失われた!”ということになります。もし同じように、他の常連さんの失客が毎月続いたとしたら・・・1年間で660万の損失です!
どうでしょう?毎月55万円の損失をそのままにしていること、非常に危険ではないでしょうか?
そして、その55万円の損失を補うために、55万円の新規集客をしようとしたら、かなりの集客コストが必要になりそうですよね?なので、常連の失客を防ぐということを考えてみましょう。
常連のお客様の失客。大きく2つに分けられます。
1つは“自然失客”
引っ越し。生活スタイルの変化。卒業。体調不良。など、通うことのできない状況になる。これは、正直なところ防ぎようがありません。基本的に、ほとんどのサロンが『地域ビジネス』であることを考えると、通えない状況になった場合に、わざわざそれを補うようなコストをかけて、その失客を防ごうとするのは、逆に利益損失になるでしょう。まあ、よほど購入し続けたい店販などがあれば、オンラインで継続販売可能ですが、基本的にはこの『自然失客』は、サロンにとってはどうしようもないです。
2つ目は“理由ある失客”
前回の技術が気に入らなかった。接客に問題があった。電話で断られた。いつも空いていないと言われる。希望通りにしてもらえなかった。などなど。これは、わかってさえいれば対策することができるかもしれません。しかし、その失客の理由はお客様の口から直接聞くことはなかなかできません。逆に、それをちゃんとその場で言ってくださるお客様は、きっと本当に長い信用と強い信頼があり「言えばわかってくれるし、何とかしてくれる!」という気持ちがあるからこそ、言ってくださるはず。そんな感じで、失客するかもしれないお客様が「〇〇が悪いから、何とかしてくれない?」と、いつもハッキリ言ってくれるなら苦労はしません。
という訳で、これまでサロン現場で見てきた『常連の失客あるある』を5つ並べてみます。
①電話で予約を断られたから。
②思っていたより施術時間が長かった。
③明らかな施術のミスがあった。
④忙しそうで気遣いが感じられなかった。
⑤『慣れ・マンネリ』になり過ぎてきた。
どうでしょうか?サロン現場でありそうでしょうか?
これ以外にも、常連のお客様の失客原因は色々出てきます。しかし、実はこの『5つのあるある』は、以下の取り組みで多く出てきた事例なんです。
離れかけた心を取り戻せ!『失客原因会議』
失客した常連さんのカルテを実際に見て「なぜ失客したんだろう?」と話し合ってみるということです。POSレジで管理していれば、失客リストからカルテ内容を見るまでは、ほんの少しのボタン操作で可能なことですね。でも、実際にこの『失客原因会議』を実施しているサロンは非常に少ないです。個人レベルでは、注意して失客原因を振り返っていることは多いはずです。でも、せっかくならその失客原因をサロン全体で共有して、そのよくある『常連失客あるある』に、先回り対策をしてみる。
3ヶ月に1回くらい、試してみてはいかがでしょうか?
そして、この『失客原因会議』は、私も何度も現場でサポートしてきました。なので、その中で見つかったそれぞれの常連失客『5つのあるある』への対策事例5選を、ここでざっと書いておきます。
①電話で予約を断られたから
➡これに対しては「お断りノート」を準備したという対策例があります。
そして、その断ってしまったお客様に、当日のうちに空き時間で「次の予約候補日」をお知らせする。そのお客様のパーソナルな情報を参考にすれば、どんな日時の予約傾向が多いかわかるはず。そして、今はスマホでお客様とつながるツールはたくさんあります。どんな方法でお知らせするのか?は、サロンの仕組み次第でしょう。
②思っていたより施術時間が長かった。
➡予約の際に「終わり予定時間」もお伝えできているか?ですね。
お客様は「次の予定」があります。そんな時に、それを考慮せず「まあいいか」と施術に時間がかかってしまったり、お客様の予定を考えずプラスメニューを提案したりする。それによって、お客様が次の予定に遅れたりしたら…「美容室で、ちゃんと予定通りに終わってくれなくて!」なんて言われてしまうかも?「終わり予定時間」の伝え方、考えてみてください。
③明らかな施術のミスがあった。
➡これ、実はわりと若い美容師さんにあるそうです。
自分で失敗がわかっていても、その場を何とか取り繕ってしまうそうです。
表面的にキレイに見える感じにして「何か気になる点があれば、また言ってくださいね!」と伝えてお帰りいただく。でも、そんな“気になるところ”にお客様が自分で気づいたり、周りの人に見つけられたら…
「美容師さん、気づかなったのかな?何で言ってくれなかったんだろ?」と、不満が不信に変わります。
そんな時、サロンとしても「ミスを挽回するルール」や「先輩にすぐ相談する」というような、失敗に対する取り組みを決めておきましょう。
お客様の心を失わないように、誠心誠意の対応を意識し、実践しましょう!
④忙しそうで気遣いが感じられない。
➡「常連のお客様が失客することが多いのは、実は繁忙期!特に12月!」そんなことを教えていただいたことがあります。
美容師歴20年以上のベテラン美容師さんで、月間売上も200万は余裕と言う方のお話です。
「忙しいと、どうしても常連さんに甘えてしまう気持ちが出ちゃうんですよね。そんな時に、わずかな時間でよいので『〇〇さん、ゴメンナサイね!しっかりお話する時間がなくて!』とか、気遣いの気持ちを“伝える”ことが大事なんですよね!」とのこと。
これは、本当に学びになったお話でした。12月が近づくと、いつもこのお話を思い出しています。
⑤『慣れ・マンネリ』になり過ぎる。
➡こちらも、知らず知らずのうちに常連のお客様が感じてしまうこと。
それを察知するって、なかなか難しいですよね。
そんな時に、月間指名売上200万を維持している敏腕美容師さんは『負の削除』ということを意識されていました。
「長く通ってくださるお客様には、いつもの対応が“当たり前”になる。これは、美容師として長くお客様と関わっていると、どうしようもないことです。なので、まずは『負に感じられてしまうこと』を取り除くことをいつも意識します。」と。
例えば
「今日は暑い中を歩いて来てくれたんだな。だったら…」
「今日は寒くても来てくださったんだな。だったら…」
「この方、腰の不調が多いって言ってたな。だったら…」
そんな美容の技術以外の不満を解消してこそ、美容師としての提案が生きてくる。
「慣れ・マンネリが怖いですから!」という言葉に重みを感じました!
サロンアンサーは、美容室・サロン専門のPOSシステムです。
※一部オプションを含みます
など、業界最多数の豊富な機能で、美容院の経営をシステム面からサポート。
常連のお客様が来なくなる原因も、サロンアンサーなら解決できます。
サロンアンサーには、WEB予約受付機能があります。
お店のHPなどからのネット予約受付はもちろん、
LINEミニアプリとの連携で、LINE上で予約を受け付けることもできます。
ネット予約では、あらかじめ予約できる日時を一覧表示できるため、電話でお客様の予約をお断りする必要がなくなります。
また、サロンアンサーでは、様々なネット予約も一元管理。
「かんざし」「ビューティーメリット」など、外部の予約受付サイトとの連携も可能です。
※ネット予約やLINE予約機能はオプションです。
サロンアンサーには、電子カルテ機能があります。
・直感的なメモや細かい施術内容の手書き
・写真の自動取込
などができるため、施術時の参考になります。
充実した電子カルテは、施術ミス防止の効果が期待でき、常連のお客様失客を防ぐことにつながります。
常連のお客様が来なくなる理由として怖いのが、慣れ・マンネリ・甘えからくる気遣い不足です。
サロンアンサーは、お客様情報を集計・分析し、
・来店サイクル
・よく来店する店舗
・よく受ける施術メニュー
・VIP客
など、さまざまな条件でリスト抽出できます。
リスト化したお客様に絞って、DMやLINEで販促メッセージが送れるため
・来店サイクルが近付いたお客様に、リマインドメッセージ
・お誕生月のお客様にお誕生日クーポン
・来店いただいたお客様にお礼メッセージ
など、
お客様1人1人に合ったアプローチができます。
DMなどの一斉配信が多い中、お客様の心に残るのは、やはりそのお客様に寄り添ったメッセージ。
サロンアンサーなら、精度の高い分析・条件抽出による販促で、常連のお客様へのマンネリ化・気遣い不足を防ぎます。
【サロンアンサーを導入いただいているお客様の声】
MASHUのパーソナライズしたメッセージ配信の一例が、地元のお祭りの前日に送ったお知らせだ。
「交通規制がかかると、いつもの時間に家を出ていては予約時間に遅れてしまいますよね。該当するお客さま20人ほどだけに『お祭りがあるので、お車でご来店の方は事前に交通情報をご確認ください』と送りました。実はこれ、アシスタントからの提案なんです。こういった意見が現場から自発的に出てくるのはうれしかったですね。すごく褒めました」。
(中略)
毎日、様々な企業から届く大量のDMやメールにうんざりしている人も少なくない。だからこそ、親切心からの連絡だとお客さまが感じる体験が一度あるだけで印象がガラリと変わる。
お祭りの交通規制の連絡がまさにこの好例で、「おかげで間に合った。ありがとう」とお客さまに感謝されたという。
引用元:LINE for Business|リピート率9割!自力集客5倍!大阪の美容室チェーンMASHUのLINEミニアプリ活用とDX 株式会社MASHU
いかがでしょうか?
常連のお客様の失客について。『損失の大きさ』と『失客原因の事例』と『失客対策例』について、お役に立てそうな内容だったでしょうか?
実は、この記事を改めて書こうと思った理由の1つは、
Withコロナ・Afterコロナを経て、多様なビジネスモデルが誕生した中、改めて「常連のお客様を大切にしてほしい!」と強く感じたからなんです。
私たちは、多くの美容室のデータを知ることができる立場にあります。昨今目まぐるしく変わる社会情勢の中で全国の様々なサロンの様々な傾向を知ることができました。
その中で、やはり「常連のお客様を大切にしてきたサロンは、この状況下でも回復が早い!」と、改めて実感するようなケースが非常に多く見つかりました。
近年の美容業界においては『新規集客に成功している!』というケースが注目を集め、そこに若い美容師さんが集まってくるということも現実にはあります。もちろん、それが間違ってるとは言えませんし、サロン成長・店舗展開の1つのやり方です。
しかし、地域ビジネス・リピートビジネスと言う観点から考えると、やはり最後は『リピーター・常連さん』がサロンを支えてくださっている。それは、何年たっても変わらない、美容室にとって本当に重要なことです。
弊社の製品・サービスは、サロンのお客様管理をより効率よくできるようにサポートできます。
さらにリピーターやVIPなお客様を増やしてくためのデータ分析をスムーズに行えるようにし、サロン経営をよりよくしていくためのツールを提供させていただいております。
その中で、時流に沿ったツール対応・バージョンアップももちろん重要なことです。
しかし、今だからこそ改めて『リピーターの重要性』をお伝えしたい!そんな想いで、様々な現場の様々な美容師さんのお話を参考に書かせていただきました。
何か1つでも、お役に立てることがあったり、共感いただけたら、シェア等していただけたら幸いです。