多くの理美容サロンにとって切り離すことができないものの一つ、「予約」。
予約を受け付けていないお店はほとんどないのではないかと思う一方、予約なしでいつ来店してもOKという店舗も存在します。
今回は理美容サロンにおける「予約」をテーマにお伝えしていきます。
「予約」という漢字の意味の通り、前もっての約束のことですね。理美容サロンにおける予約を考えた場合、手段はいくつかに分かれます。
【次回予約】
来店時にアフターカウンセリングやレジ精算のタイミングで、次の来店の予約を取ること。
【ネット予約】
インターネット上から店舗へ予約を取ること。
【事前予約】
お店へ来店前にお客様が電話連絡の上、予約を取ること。
予約という行為をお客様側の目線(私独自の目線かもしれませんが…)で考えると、
【次回予約】
直近の予約ならまだしも、1か月以上先の予定はわからないし、変更になった場合連絡をし忘れるとお店にも迷惑をかけてしまうし、自分の都合で1週間くらい前に連絡してからの予約が良いなぁ。
【ネット予約】
24時間いつでも自分の都合で予約できるし、電話でのやりとりもなく手軽にできて便利!でも会員登録は手間だなぁ。
【事前予約】
仕事や家事も忙しくてなかなか電話するタイミングを逃してしまうし、電話しようと思ったら遅い時間だったり定休日だったりタイミングが合わないなぁ。すぐに行きたいのに、当日予約はいっぱいで断られてしまって困ったことがあるなぁ。
なんて経験のお客様もいらっしゃるのではないかと思います。
理美容サロンの場合は特に担当者を「指名」することもあるため、予約はお客様にとってもお店側にとっても必須のものになります。
結局お客様側も予約をしておかないと、行きたいときに希望の担当者に施術してもらうことができません。お店にとっても予約ができるだけ早いタイミングから入っていれば、担当者自身のスケジュールも組みやすくなりますし、売上の見込みも立つことになります。
ただ、多くのお店で次回予約が課題のままのケースもあると思います。ネット予約については弊社サロンアンサーのようにPOSレジのオプション機能として利用したり、集客サイトのネット予約サービスを利用しているケースも増えてきました。
店頭でお帰りの際に次回予約を取り付けることと、ネット予約は相反するように考えられるかもしれません。ただ実際にはすべてのお客様が次回予約をしてくれるわけでも、ネットから予約を取ってくれるわけでもありません。このため、「予約」を受けるための間口を広くしておく必要があるのです。
また次回予約とネット予約の組み合わせについても、次回予約を取って帰ったお客様の都合が悪くなった場合、お客様自身でネット予約の機能を使い日程を組みなおしていただくことができたり、連携しているネット予約サービスの機能で次回予約日を確認したり、予約日前日にプッシュ通知やメールで来店忘れを防止するリマインダー機能を提供したりとお客様にも店舗にとっても予約の管理を便利にしてくれます。
多くのサロンを訪問したり、打ち合わせをしていると予約について様々なルールを設けているお店があります。
例えば、予約時刻に連絡なく遅刻をしてきた場合には対応できないことを明記して周知徹底していたり、お店によっては予約を受けているお客様へ対して、1週間前と3日前の2回に分けて予約の変更がないかの電話・メール確認を行っているケースもあります。
お店にとってもお客様にとってもスムーズな対応のために必須となる「予約」ですが、お客様とお店側でしっかりコミットしておく必要があります。
そのためにもまずはなぜ予約が重要なのかをお店の中で改めて見直し、スタッフ全員で共有することがスタートラインとなってきます。
そうすると今度は、なぜお客様にとって予約が必要なのかを考えることとなります。
その結果、予約をとることの重要性・メリットが見えてくると、自ずと次回予約へと進んでいくことになるのではないでしょうか?次回予約を補完する手段としてネット予約もあります。そうすると、次回予約率を上昇させるための取り組みや、ネット予約とのバッティングを解消させる方法についての議論、更にはキャンセルや忘れてしまうということをどのようにカバーするのかという仕組みも考えなければなりません。
昨今のコロナ禍では、新規のお客様について積極的に獲得せず、既存の常連さんの予約を優先する動きもありました。次回予約を徹底していくと、新規客の獲得と常連客の予約それぞれをコントロールすることもできるようになってきます。
次回予約については弊社YouTubeチャンネルでも詳しく解説していますので、ぜひこちらのリンクからご覧になってみてください。
以上のように予約について説明してきましたが、集客サイトによるネット予約をご利用の店舗はもう1つ注意してほしいことがあります。
集客サイトを活用される目的はそれぞれだと思いますが、一番の目的は「新規のお客様」を獲得することですよね?集客サイトで来店いただいたお客様が、その後も繰り返し同じ集客サイトから予約を取られることはよくあるケースだと思います。
また、一番よくないのが既存の従来から来店しているお客様が、集客サイトの存在を知りそのサイト経由で予約を取ってしまうことです。
多くの集客サイトでは予約確定と同時にいくらかの手数料が発生しているかと思います。また、集客サイトには他店の情報も多く網羅していますので、そのサイトがきっかけとなり他のお店に流れてしまうことも懸念されます。
集客サイトを使ってのネット予約の便利さや、効果の高さは身をもってお感じだと思います。その便利さを既存のお客様へも展開したいと考えた時、そのまま集客サイトを利用し続けることはもったいないことになります。
新規のお客様を獲得するための集客サイトの利用と、集客サイトから一度来店していただいたお客様や従来からの常連のお客様へのネット予約の利用は切り離して考え、自社独自のネット予約をご利用していただくように促していく必要があります。
導入前まではいろいろな不安を感じられるネット予約サービスですが、定着してしまうとコスト以上の便利さと効果を実感していただけるツールでもあります。
以上、予約についてご参考になれば幸いです。